VAIO Pro 13 mk2 VJP132C11N 分解 SSD交換 キーボード交換 バッテリー交換【VAIO株式会社】

2022/05/17


✅分解に際して


巷ではVAIO Pro13の分解記事は数多くヒットします。が。

VAIO Pro13 mk2の分解記事はとても少ない。

この記事ではできるだけ丁寧にVAIO Pro 13 mk2の分解方法を記録します。

Pro13とPro13 mk2の内部構造は結構違ってて、D-Subの搭載やネジ位置の変更に伴って内部も大きく手が入れられているので、慎重に分解をしていってください。


※注意点

ブログトップにも書いてありますが、本記事の内容の大半はリスクを伴います。『自己責任』、『転んでも一人で起きる』の意味がわからない方はそのままブラウザバックをお願いします。トラブルが生じた場合でも当方は一切のサポートを致しません。


今回の記事では説明をわかりやすくするために2台を分解して撮影した画像で見やすい方を採用しています。結果写真は2台のVAIO Pro13 mk2(シルバー/ブラック)が混在します。ご了承ください。


✅①裏蓋を外す


VAIO Pro 13 mk2の裏蓋はVAIO Pro13と異なりネジ隠しがありません。見えてるネジをすべて外せばオッケーです。



ネジを外したあとは一度パソコンを広げて、キーボード面を出します。



サイドを見ると

キーボード面との間に隙間があるのでここにカードやピックなどを差し込んで少しずつ外していきます。

VAIO Pro 13 mk2はツメで固定されているので慎重にはずしていきます。構造上正対したときの左側(電源プラグ側)のほうが外しやすいので、写真に採用した右側ではなく、反対側から外すと良いかもしれません。




無事裏蓋を外せたところがこちら。13インチの軽量モデルなので構造はぎっちり詰まっていて余裕がありません。慎重に作業をしましょう


✅②バッテリーを外す


次に外しやすい大物であるバッテリーを外していきます。

バッテリーのネジは全部で9つ。



安全のためにもまずは接続部分を外します。ネジ2つ外すとケーブルを取り外すことができます。



こんな感じで外れます。ケーブルを断線させないように慎重に作業しましょう。


続けて

バッテリ接続部分すぐ横に1つ。


両サイドに1つずつ。


パームレスト側に4つ。

これで合計9つ。これだけネジを外せば


特に引っかかるものもなくバッテリーを外すことができます。


✅③SSDを取り外す


ロジックボードを取り外すだけなら必須ではありませんが、SSDの下を通っているケーブルがキーボードの接続ケーブルなので取り外しておくと後々便利です。

ネジ1本で止まっているだけなので外してしまいましょう。(画像は外した後)


✅④ロジックボードに接続されているケーブル類を取り外す。


ロジックボードには先程のSSDの下を通っているキーボードの接続ケーブルの他にUSBポートやトラックパッドなどの接続ケーブルがつながっているため、これらを取り外していきます。



ケーブル類を取り外す際は


この写真のように黒いツメを立ててからやさしく引き抜きます。



こんな感じで外れていきます。

断線に気をつけて他のケーブルも慎重に外していきましょう。


✅⑤ロジックボードを直接固定しているネジを外す


VAIO Pro 13 mk2のロジックボードを直接固定しているネジには矢印がついています。



これとか。



これですね。

この白い矢印がついているネジをすべて外しましょう。


✅⑥ロジックボードを固定しているネジを外すpart2


ロジックボードは直接固定しているネジだけでなく、他のパーツとまとめて固定しているネジでも筐体に固定されています。次はこいつらを外していく。



例えば無線LANカードのネジやその隣の黒いプラパーツを固定しているネジ




左右のヒンジ部分を固定しているネジ。

こやつらを丁寧に見つけながら外していきます。


✅⑦テープ類と隠れたネジを外す


ここまで外しても

なおロジックボードは取り外せないはずです。



これはヒートパイプの下にネジが隠れているからなんですね。



ヒートパイプを緩めるとこんな感じでネジが出てきます。外しましょう。
後でグリスを塗り直すとなお良いです。



最後に全体を眺めてこういったケーブル類を接続しているテープを剥がしておきます。


✅⑧ロジックボードをひっくり返してキーボードにアクセスする。


⑦までの工程が済んでいれば


このようにロジックボードと冷却部分を(スピーカーなどのユニットごと)動かすことができるようになっているはずです。
※ディスプレイなどにつながっているケーブルがあるので完全には外れません。

画面中央の黒い部分がキーボードです。大量のリベットで固定されています。

動かせないときは見逃したケーブルやネジ、テープがないか。



あとはこの写真左上のネジのすぐ上の+状の突起やヒンジ部分が引っかかっていないかチェックしてみてください。


✅⑨キーボードを取り外す


※リベット固定は破壊すると工具がないと再固定が難しいのでここからは注意です!

キーボードを交換するときはリベッド固定をゴリゴリ外していきます。
最初の裏蓋を外したときのように端からカードなどを差し込みながら全体に力をかけて外していきます。


後は再度などのテープを剥がせば


キーボード全体が外れます。

ここまでくればキーボード、バッテリー、SSDすべての交換が可能です。

プラスチックが飛び出しているのでそれを半田ごてで溶かして固定しましょう。

リベット固定に関してはキーボード交換後、もとの残っている部分を半田などで再度溶かして固定推奨です。
そのままおいておくだけだと中央付近がたわみます。打てないことはないですが、やはり打鍵感が損なわれるのでできれば固定してほうが吉ですね。

すべてのリベット留めが完了したら分解とは逆の手順で組み上げていってください。
ネジは止め忘れればあまりが出るので気づきやすいですが、ケーブルは接続しないと組み上げた後でトラックパッドが使えなかったりバックライトがつかなかったりするまで気づかないので1つ1つ忘れずに接続しましょう。

また、テープは固定のみではなく、バックライトの光が表面以外から漏れ出すのを防ぐ役割も担っておりますので、できるだけ元の位置に戻してあげるのが吉です。

✅まとめ


これでキーボード交換、SSD交換、バッテリー交換までが可能になるVAIO Pro 13 mk2の分解はおしまいです。


修理の難易度としては、このブログを見た上でゆっくり作業をすればそこまで難しくはないんじゃないかと思います(情報ない中でやるのはめっちゃ大変でしたけど)。

今回はニコイチということでバッテリー、冷却ファン、SSD、キーボードの交換を行っています。

ディスプレイの交換が必要な場合は今回意図的に無視したケーブル類も触らなければいけませんが、それは他の方におまかせすることとします。

それでは。

✅その他改造記事まとめ


コメント

2 件のコメント :

  1. こんにちは。わたしはVAIO Pro13 mk2のユーザーです。

    まず初めにMoritaさんに感謝申し上げます。
    こちらの記事の冒頭でMoritaさんがおっしゃる通り、VAIO Pro13 mk2の分解記事はとても少ない様子です。

    わたしは2015?年にこのパソコンを使い始めて、その使いやすにとても感動しました。ずっとずっと使い続けたいので大事にしておりましたが、2年ほど前から反応しづらいキーが出てきたのでメーカーにキーボード修理を依頼しましたがあまり良い返事をいただけず(時々反応するのはキーボードではないかも知れないと、、)それでは仕方ないので自分で分解交換をしようかと思いましたが分解事例がネットでも見当たらず、キーボードの互換品も見当たらない始末でした。

    類似の機種の分解画像などを頼りにSSDの交換は成功したものの、キーボードや冷却ファン(1か月前から異音が・)などは手つかずです。何年も不満を抱えたままでしたが、今回Moritaさんのこちらの記事で本当にスッキリしました!

    しかも画像がとても繊細です!本当にありがとうございます。

    Ps.もしこの機種で交換できるキーボードを販売しているサイトなどをご存じであれば教えていただけないでしょうか?

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  2. コメントありがとうございます。過分なお褒めのお言葉、恐縮です。
    自分もこの記事でニコイチした原因の1つがキーボードでした。下半分のキーが効かなくなったんですね。
    ebayなどでパーツを探しましたが発見できず、最終的にヤフオクでディスプレイ不良品を格安で入手してそこからキーボード(等)を移植いたしました。
    新品のパーツを入手…ということになると現時点では残念ながら難しいのではないかと思います。
    お力になれず申し訳ありませんが、コメント主様が修理を進めてこれからもVAIOと長く付き合えることをお祈りしております。

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