レーザー(LASER:Light Amplification by Stimulated Emission of Radiation)【勉強】

2019/04/11

  

勉強のきっかけ(この本には理論的なところはあんまり書いてないけど)

✅レーザー

レーザー(LASER)は
Light Amplification by Stimulated Emission of Radiation
の頭文字を取ったもので、直訳すれば『放射線の誘導放出による光増幅』
レーザーは光の『増幅』のことなのでその結果産生された光は『レーザー光』

つまりレーザー光は(生成の過程と増幅の結果色々特性のある)めっちゃ強い光ですね。

✅レーザー光の発生原理

基礎化学的なあれこれについて少しお勉強

①光放出の原理

基本的に原子/分子はエネルギーが低い状態が安定(基底)状態。
この基底状態にある原子/分子に対して光など外部からのエネルギーを与えると受けることでその周囲の電子が基底状態から励起状態へと変化する(元々の軌道より外側の軌道に行く)
が、この状態は不安定で一定時間後に光を放出して再び基底状態に戻る。
この時に放出される光を用いるのがレーザーの基本。ちなみに吸収できる光は物質により固有。放出される光もまた基底状態と励起状態のエネルギー差によって決まるので、物質の種類により固有。

励起状態から基底状態へ変化の際

・単一の特性を持つ光を放出する
・光の特性は媒介になる物質によって異なる。

②光増幅の原理

外部からのエネルギー投与量を増やすことで、励起状態の原子数が増える。これが『ポンピング』。
どんどんエネルギー投与を増やせば、物質全体における基底状態の原子よりも励起状態の原子が多くなる。この状態が『反転分布状態』。
反転分布状態で外から(ある周波数の)光を送ると、送った光に追加して励起状態の原子から同じ光が放出される。この光が更に他の励起状態の原子にぶつかり光が放出され連鎖的に光の量が増えていく…
※反転分布状態でなければ光を打ち込んだところで吸収できる状態の原子が多いので増幅は起きない。
結果単一の特性を持つ光が集中して放出される。
これが『Stimulated Emission of Radiation』の部分の意味だろう。

反転分布状態で光を当てると

・単一の特性を持つ光が連鎖的に放出される


③光共振の原理

ここからは半分実用の部分。光増幅で得られた光を2枚のミラーで挟み込み、その間で光を往復させる。放出側のミラーに小さな穴を開けておき(部分反射ミラー)、そこからだけ光を取り出すことで更に高密度、高収束のレーザー光を取り出すことが出来る。

ちょっと難しいが、平行にミラーを配置する場合に、ミラー間距離を生じる光の波長の2n倍にしておく。
これにより特定の光のみが増幅されやすい環境が作られる(ミラー間で綺麗に往復出来る分だけが共振し、増幅される)

ミラー+部分反射ミラー間で往復させることで

・更に高収束、高増幅、コヒーレントなレーザー光を取り出すことができる。



うん。後細かいことはあるけど概ねレーザー光の生成に関してはこんなもんでいい。

✅と、いうわけで

(ちょっと前に)打ってきました。Qスイッチルビーレーザー
いつか患者に打つものは身をもって体験しておかなきゃね。


今は剥がれ始めた所

ルビーレーザーはクーリングタイムがあるけど基本オペ室で過ごしてるんで許されるでしょ。
問題はコロナが深刻化して非常事態宣言まで出たんで流石に不要不急である次回の受診を自粛せざるを得なくなってしまったことだ。どーしよ。


✅ちなみに

『レーザー光そのものの物理的特性』とか
『材質と発生する周波数』とか
『レーザーの機械』とか
『BBLはじめ光治療とレーザーの違いは?』とか
『発生側じゃなくてレーザーがシミや母斑症に効く受け手側の話は?』とか
『各レーザー毎の特色は?』とか
もうちょっと勉強してから打ってます笑
それもそのうち日記に書きます。(気分が乗ったら)
後立場を生かして実際に色んなレーザーを自分の身体で試し打ちしてみるつもりです。
(これまで打ったことがあるのはQスイッチルビーレーザーとBBLのみ)

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