作業・保持姿勢と反復動作の評価-NIOSHの荷物取り扱い評価式-

2021/12/01

 




✅以前


で簡単に四肢や体感の筋骨格に対する負荷を評価する方法について軽く記載しましたが
今後のためにもう少し詳しく記載。

✅NIOSHの荷物取り扱い評価式


アメリカ合衆国国立労働安全衛生研究所
National Institute for Occupational Safety and Health(NIOSH)

単一タスク用の計算式と複数タスク用の計算式が存在する。

1)平均荷物重量Lav(kg)と最大荷物重量Lmax(kg)
 取り扱い荷物の平均と最大の重量をkg単位で入力する。

2)荷物の水平位置H1, H2 (cm)
 足位置から荷物を保持している手位置までの水平距離を、荷物の移動元(H1)と移動先(H2)の両方でcmの単位で入力する。なお、足位置は足首の位置とし、足が前後している場合は左右の足首の位置の中点を足位置とする。手位置は握りの位置とし、左右の手位置が異なる場合は左右の手位置の中点を用いる。
 注1)水平位置は63cm以下であるべきで、25cm以下が理想的である。
 注2)本基準は両手での荷物取扱い作業のみを対象としている。

3)荷物の垂直位置V1, V2 (cm)
 床から荷物を保持している手位置までの垂直距離を、移動元(V1)と移動先(V2)の両方でcmの単位で入力する。手の位置は、「荷物の水平位置」と同じように定義する。
 注1)垂直位置は175cm以下であるべきである。
 注2)荷物の移動距離(V1とV2の差)は、175cm以下であるべきで、25cm以下が理想的である。
 注3)本基準では、持ち上げと降ろしの区別をしない。従って、非常に速い持ち上げ動作(おおよそ1秒以内に75cm以上の距離を上げ下げする動作)や落としたり投げるなどの荷物取扱い動作には適用できない。

4)ひねり角A1, A2 (度)
 荷物が体の正面から何度ずれた位置にあるか示す角を移動元(A1)と移動先(A2)で度の単位で入力する。この角は、床上における両足首中点を角度計測の中心とし、体の正面に荷物がある場合を0度、体の真横にある場合を90度としする。
 注1)ここで定義するひねり角Aは、荷物の位置を示す値であって実際の体のひねり量を示す値ではない。
 注2)ひねり角は、135度以下であるべきである。

5)持ち上げ頻度Fと作業時間LD
 1分間あたりの荷物の持ち上げ頻度(回/分)と作業時間と作業時間(時間)を入力します。持ち上げ頻度は、少なくとも15分間、作業を続けて観察して決めます。休憩が挿入される場合の作業時間の決定には、作業時間と休憩時間の長さの比に注意する必要があります。

6)結合タイプ
 荷物の持ちやすさが良好、普通、不良のいずれにあたるかを指定する。
1)良好:よい握りがある箱やコンテナがこれにあたる。柔らかい物や凹凸のある物も、手で包み持つことが簡単ならこれにあたる。
2)普通:握りが最適でない普通の箱やコンテナがこれにあたります。柔らかい物や凹凸のある物では、指を容器の下に入れてほぼほぼ90度屈曲させて保持できるならこれにあたる。
3)不良:握りが不適切な箱や容器および持ちにくい物がこれにあたる。

7)特別制御
 荷物を移動先で置く際に、荷物の握りなおしをする、しばらく保持する、正確に位置決めするといった必要が必要な場合は、特別制御ありとする。そうでない場合は、特別制御なしとする。

などから
RWL:推奨重量限界(重量勧告値)を算出
23kgを基準に下記係数をかけていく(各係数は0~1)ことで改悪要素ごとに減っていく計算
(水平係数、垂直係数、距離係数、非対称係数、頻度係数、結合係数)

LI:Lifting Index

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