革財布を丸洗い(水洗い)する【レクソル レザークリーナー】
✅以前
RED WINGの8179を購入した時にちらっと書いたけど
この8179を購入した目的は『丸洗いの人靴柱』にすることでした。
が、思いの外状態がいい個体が届いてしまったので丸洗いする気が失せてしまった。
しかし手元には丸洗いするつもりで購入したレクソルのレザークリーナー。
…これはなにか洗うしかない とおもっていたら。
あるじゃん、きったねぇ革。
めっちゃ使い込んで手垢と汚れと水シミとオイルが染み込みまくったCLEDRANの財布(画像左)が!
見てくださいこの立派な黒ずみ、傷、水シミ。
隣に新しいブライドルレザーの財布置いてるせいで余計ボロが目立つ。
買ってまだ日が浅いころの写真は鮮やかだったのに…
撮影条件がちと違いますがそれでもこの圧倒的な違いが分かっていただけるはずです。
✅基本的に
革製品は水に弱いです。変色、水染み、湿気によるカビの繁殖
特に複雑な構造をしていればしているほど、縫い目や布部分、コルクなんかに水が残って雑菌やカビの温床になったりする。
だから基本的な革靴の手入れは
普段からブラッシング等の汚れ落としを行い
たまにクリーナーを使った後、乳化クリームor油性クリームで済ませています。
✅でも
一部界隈では革靴なんかを丸洗いする文化があるっぽいんですよね。
革靴と革財布ではちょっと条件が異なりますが、どうせもう使われないこの財布
せっかくなので人柱になっていただきましょう。
ただ、その前に
✅他の方法
試してみましょう。
丸洗いするまえにどのくらいこの汚れが頑固なのか
良く黒ずみ落としの方法としてあげられる
①通常のレザークリーナー②消しゴム
を試して確認を行います。
もう一つ、消しゴムを使ってみます。
もう消しゴムや通常のリムーバー程度では落ちない汚れのようです。
✅真打ち登場
レクソルレザークリーナーさんの出番です。
-一応書いておきますがCOIはありません-
・下準備
ブラッシングやクリーナーを用いて表面の埃や土、余分なクリームを落としておきます。
これは先程の『他の方法』でレザークリーナーをかけているのでオッケー。
・水に漬ける
温度はぬるま湯程度で、半日程度。
・レザークリーナーを用いて洗う
スポンジを用いて泡だて泡泡のモコモコにします。
内側は軽めに洗います。
(写真撮り忘れました)
・レザークリーナーを洗い流す。
ぬるま湯につける→に黒ずみやこれまで塗ってきた補色クリームが溶け出したお湯を捨てる
革の様子を見ながらムラが出ないように洗いとすすぎをなんどか行っていい具合で止めましょう。
・乾燥
その後中も含めてタオルで挟んでベッドのマットレスとフレームの間に挟んで水気を絞り出す。
絞り出した後
関東の乾いた空気でも、流石に冬だとそうそう簡単に乾かないので
流石に暖房当てると革に悪そうなので送風モードで乾かします。
ここまでの過程で革はめちゃくちゃ柔らかくなっているので、まずはジッパーも閉じて型崩れしない形で乾燥させます。
(最後に冷水で締めれば革の強度が戻るかも?要検討。)
少し革に張りが戻ってきたら開いて陰干しに移行。中もしっかり乾燥させます。
・保湿&補色
表面は人間が石鹸で皮膚を洗った時と同じで脂が落ちてしまっている上、乾燥して水分も失われています。
生きた皮膚であれば適当に内部から水分が補給され表面の脂は自然と皮脂腺から出て補充されますが
製品になっちまった革ではそんなこと出来ないので、保湿(+補色)+オイルアップをしてあげます。人間が乾いた肌に化粧水や乳液の力を借りるようなもんです。
保湿と補色兼ねて乳化性クリームを使います。今回使うのが
なにせ色が豊富なのが便利な靴用補色乳化クリーム
かなり元の色より明るめのオレンジを使えばいい感じに明るい茶色になるでしょう。
で。
なんせ表面が乾燥してるもんだからこれまで経験したことがないくらい異様にクリームを吸って一瞬で黒く染みになります。(中央)
仕上げは少し乾かしたり頑張って塗り拡げたあとにします…
・表面を整える
陰干しで更に半日置いてややムラが収まってきたので
COLUMBUS BRILLO 皮革用ツヤ出しワックス レザー コンディショニング クリーム
で仕上げていきます。
小物の仕上げはこいつが好きです。サラッとした仕上がりになるので。
・完成
色味を調整しながら表面を仕上げて行きます。
ブートブラックのクリームもある程度の油分を含んでいるので、ここからは余り染み込んだりはしなかった。
かなりリカバリー出来た気がします!
もちろん思うところは色々あるけど、うまく行った方なのでは?
✅まとめ
レクソルレザークリーナー、予想以上の洗浄力…
内側はほとんど色落ちしなかったので、やっぱり外側のもこもこにしてしっかりこすった部分だけ汚れ落ちたみたいですね。元の革の色まで落としてしまったけど。
しかし汚れが落ちるか革の色落ちするかは紙一重なので、中途半端に情けをかけず
革の色落ち前提、補色クリーム他でもとに戻すのを前提に全体をむらなくしっかり洗うくらいの心づもりで行くのがよさそうです。
財布に使われている革は革靴に比べて格段に薄く柔らかいため、ブーツ向けの丸洗い工程よりはかなり優しく取り扱いました。これがムラの原因になったと思います。
途中で『明らかにやりすぎ』とか書きましたが終わってみるともっとガッツリやってもよかったかな…
また、優しく取り扱っても洗浄中革はベッコベコにやわくなります。
特に型くずれには注意が必要ですね。財布はシューキーパーなんかがないから特に。
ぬるま湯でベコベコになった革を冷水で締める工程を追加してもよかったかも。
次回に活かします。
それでは。
当然ですがブライドルレザーのような特殊な革や染め方をしている革には絶対にこんなことやっちゃいけません。
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