友人向け:ミラーレス一眼のススメ
✅ライフステージの変化でカメラに興味を持った?
子供かわいいよね。かわいい子供はきれいな写真で残したいよね。
将来、娘の結婚式で幼少期のかわいい写真とか、スクリーンに写したいよね。
運動会や発表会、ぐっと我が子に寄った写真を撮りたいよね。
ということで、撮りたいものができた人に勧めるカメラの選び方
現時点での自分の考え方について、「初心者にカメラを勧めるなら」という視点で整理します。自分はソニーのEマウントレンズを愛用している人間なので、その目線から。
想定するターゲットは、
「iPhoneなどのスマホでそこそこ綺麗な写真は撮れているけれど、何かのきっかけで『もっと良い写真』を残したくなった人」です。
過去の検討プロセスについては、こちらでも書いてきました。
過去記事:【実機】SONY α7C
✅センサーサイズ
メーカーの話はややこしいので、もっと総論的な話。
ミラーレス一眼におけるハードウェアの構成を整理します。
カメラには「センサーサイズ」による分類があり、
一般的にはフルサイズ(35mm判)、APS-C、マイクロフォーサーズ、そしてフルサイズより大きい中判などがあります。
当然、センサーが大きければ本格的で大きくて重くて高価になるわけですが、逆にセンサーサイズが小さくなるほど、スマホの画質に近づいていきます。
おそらく初心者に初手マイクロフォーサーズや初手中判を勧める人はいないと思います。
となると選択肢はAPS-Cかフルサイズの二択に絞られると思っていますが、ここで自分の本音を言わせてもらえば、スマホのカメラがここまで高画質化した今、APS-Cを買うことのメリットは薄れています。
今のスマホ、特に1インチセンサーを搭載したモデルやAIによる補正が強力な端末と比較したとき、APS-Cのカメラで「パッと撮ってスマホより綺麗」と感じることはすくないです。
たとえるなら、iPhoneなどスマートフォンでの撮影体験がNboxなら、APS -センサー搭載機での撮影体験は、Fit。
もちろん、カメラの設定や撮り方、レンズの選択、現像処理で「作品」に仕上げることはできますが、そんなのは初心者に求めることではない。初心者どころか、撮影した写真を現像している人がこの世の中にどれだけの割合でいるのでしょうか。
APS-C機の相場は10万〜20万円程度ですが、この価格帯のカメラは連写性能や読み出し速度、手ブレ補正など周辺の部分でもフルサイズ機と明確に差別化(スペックダウン)されています。
センサーサイズはAPS-Cだが連射に強いだとか、APS-Cだが高感度に強いだとか、そういう尖った強みを押し出したような製品群はあまりないという認識です。こうなるとスマホの撮影体験を越えるのは難しい。
良好な環境で撮影をする分に限れば、撮って出しの美しさはスマートフォンで撮影され、映えるように味付けされた写真に軍配が上がると思います。
一眼レフなどの撮影体験がスマホを超えたと感じやすいのは、比較的シビアな、悪条件下だとおもいます。
超高速連写が求められる場合、超高画素が求められる場合、高感度耐性が求められる場合、超望遠の撮影が必要な場合、オートフォーカスが優秀でなければならない場合などです。
もちろん、このような条件下においてはAPS-Cサイズのセンサーを搭載したミラーレスカメラでもスマートフォンのカメラよりは良好な撮影体験ができるはずです。ただ、その差を感じられるか、といえば限定的になるでしょう。
✅スマホの撮影体験を超えるために
自分は2023年に、あえて型落ちのフルサイズ機であるソニーのα7Cを購入しました。
過去記事:【実機】SONY α7C ILCE-7C(フルサイズミラーレス一眼)
当時、後継機のα7C IIが出ていたおかげで、キャッシュバック込み16万円程度で手に入りました。
この価格は、APS-Cのα6000シリーズの上位機種とほとんど変わりません。
名機α7 IIIと同等の性能を持っており、パッと撮った瞬間にオートフォーカスがバチッと決まる。明暗差の大きな環境でもうまく撮影することができる。背景を自然に美しくぼかした写真が撮れるなど、「スマホとは違う」と思わせてくれる描写力があります。
スマホからの乗り換えで一番大事なのは、この「明確な差」だと思っています。
これがなければ結局スマホで撮るだけ、カメラはクローゼットの中で埃をかぶるだけです。
重くてでかいカメラをわざわざ持ち出すに見合う、撮影体験としてのインセンティブがないカメラは買っても意味がないと思っています。
✅マウント選びとサードパーティの重要性
次に「マウント」の話です。本体とレンズを繋ぐ規格のことですが、これはメーカーごとに異なります。キヤノンならRF、ニコンならZ、ソニーならE、パナソニックやシグマならLマウントといった具合です。
ここで重要なのは、純正レンズ以外の選択肢、いわゆる「サードパーティ製レンズ」の存在です。
特にシグマやタムロンといったメーカーのレンズが使えるかどうかで、初期投資の金額が劇的に変わります。
例えばソニーのEマウントはサードパーティ製が非常に充実しています。純正レンズは確かに高性能かつ軽量ですが、高い。
「標準域のメインレンズは純正、たまにしか使わない望遠はシグマ/タムロンで予算を抑える」といった柔軟な運用ができるのが、EマウントやLマウントの強みです。
最近はキヤノンもサードパーティに門戸を開き始めましたが、既に発売済みの豊富なレンズ群を選べるという点では、まだソニーやパナソニックに分があるかなといったところです。
✅具体的なシミュレーション:25万円で揃えるフルサイズ環境
では、実際にいくらかかるのか。自分の愛用するソニーでシミュレーションしてみます。
①ボディの選択
最安を狙う場合は、新品でも16万円を切ることがある「α7C」、予算に余裕があればα7CⅡか、先日発売されたばかりのα7Ⅴが選択肢に入ります。
α7C/α7CⅡの「C」はCompactのCなので、フルサイズセンサーにもかかわらずAPS-Cとほぼ同じサイズの筐体に仕上がっているのもメリットです。軽くて持ち運びやすい。
一旦α7Cで話を進めると、大手カメラショップのセールやキャッシュバックキャンペーンを狙えば、新品15万円程度で手に入るはず。
このとき、「キットレンズ付き」を買ってはいけません。あの手のレンズはすぐに使わなくなります。どうしても欲しいなら、セットで買ったはいいが使わなくなったものが大量に中古市場に溢れています。新古品を安く拾えば十分です。
②レンズの選択
最安構成、どうしても1本でなんとかしたいなら、
タムロンの「28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXD (Model A071)」
これ一本でスマホの1.2倍から9倍程度までをカバーできる「便利ズーム」です。
実売6万円台で、これほど広い撮影シチュエーションに対応できるレンズは他にありません。
さらに、少し予算に余裕があるなら
「撒き餌レンズ」と呼ばれる安い単焦点レンズを一本追加します。
ソニーなら「FE 50mm F1.8 (SEL50F18F)」が3万円程度。
自分はこのレンズ、同じ距離帯でどうしても欲しいレンズがあったので見送りましたが、写り自体は悪くない。
合計すると、ボディ15万 + 便利ズーム6万 + 単焦点3万 = 約24〜25万円。
これだけの金額でフルサイズ環境が揃います。
✅おまけ:ふるさと納税
最後に、賢く機材を揃える方法として「ふるさと納税」に触れておきます。
カメラ本体を返礼品でもらおうとすると、寄付金額が50万〜60万円必要になり、年収が相当高くないと現実的ではありません。
しかし、レンズは別です。
特にシグマなどは、公式オンラインショップで使えるクーポンを返礼品に用意しています。
シグマ SIGMA 公式 オンラインショップ カメラ・レンズ 購入クーポン(60,000円) | 福島県磐梯町 | ふるさと納税サイト「ふるなび」
例えば20万円の寄付で6万円分のクーポンを得て、手出しを加えて10万円のレンズを買う。
これなら心理的なハードルも下がるし、税金控除の枠をフル活用して高級レンズに手が届くようになります。
自分がシグマを推す理由の一つでもあります。
✅まとめ
まず、スマホのカメラは優秀です。
しかし、苦手な領域はある。
遠くのものを撮ろうと無理やりデジタルズームしてガビガビになった、暗いところでノイズが多い、逆光で撮って明暗差で顔が真っ暗or背景が白飛び、早い動きでピントが合わない…そんな写真を見て、ガッカリした経験は誰にでもあるはず。
まずは自分がこれまで撮った写真を見返して、
「既存の写真で何が不満だったのか」を整理してみてほしい。
同じような距離、環境で撮った同じような写真になっていることに気がつけば、そうでない場所、これから撮りたい場所も自ずと見えてくるでしょう。
もしそれが暗所でのノイズや望遠時の画質など、ハードウェアが解決できる問題なら、迷わずフルサイズの世界へどうぞ。一緒に沼に沈みましょう。
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