久しぶりにノートパソコンの情報をアップデートしよう2024@CPU周り

2024/07/30


✅️流石の流石にパソコンが限界である

今所有している最高の性能を持つ個体は2016年モデルのRazer Blade Stealth
Intel Core-i7 6500u 8GB 128GBSSD(1TB換装済)

このCore-i7 6500uはSkylake世代、2コア4スレッド Passmarkのスコアは3200台の骨董品。来年Windows10のサポートが切れたらWindows11へのアップデートからは切り捨てられる残念仕様

ノートパソコンに金を使うの本当に嫌いなのですが
さすがのさすがにもう限界、セキュリティに不安が生じるWin10をビジネス利用するわけにもいかないので今年来年には買い替えなければならない

しかし8年も新品のパソコンを買い換えていないと知識も骨董品になってしまっていて
全く持って何を買っていいのかわからん

というわけで調べたことを備忘録としてここに残しておく
結構分量が多くなってしまったのでこの日記には CPU 周りのことだけ書いとく

✅️CPUの大まかな分類や読み方について


基本となる製品の読み方が
セグメント + サフィックスなのは変わらないけれど、最近Intelの表記がややこしくなってるのでざっくりおさらい。

Intel Coreシリーズ 3 or 5 or 7 or 9  +  UorH
Intel Core Ultraシリーズ 5 or 7 + UorH 
AMD Ryzenシリーズ 3 or 5 or 7 + U or HS or HX

などで表現。

型番については最近Intelが迷走してるせいもあって相対的に
Ryzenシリーズがわかりやすくて、例えば

AMD Ryzen 5 7530Uだと

5→セグメント:Ryzenの中で真ん中グレード
7→世代:Ryzen 7世代
5→製品のランク:Ryzen 7世代の中では中位(基本的にセグメントと一致、±1することも)
3→CPUアーキテクチャー:Zen 3 / Zen 3+
0→同セグメント内で廉価版(上位版は5になる)
U→サフィックス:省電力仕様

このように超わかりやすい。

デスクトップはCorei7-14470kとか普通にCoreiのブランド+14世代でのラインナップになっているのにノート向けは本当にわかりにくい。

例えばこの4CPU

Intel Core 5 120U 
Intel Core Ultra 5 125U 
Intel Core 7 150U 
Intel Core Ultra 7 155U

え?同じUシリーズだけどCore 7とCore Ultra 5はどっちがいいの?ってなる

一応現状の見分け方としてはUltraと無印CoreはRyzenにおける末尾の数値が0or5、すなわち同セグメント内で廉価か上位かの違いでしかないと思って見ると整理がつきやすい。


✅️日本のそれなりのメーカーで入手可能な機種に搭載されているCPU


実際の性能や消費電力、位置関係を把握するために各種CPUをリストアップ。
性能の目安はみんな大好きPassmarkスコアを参考にします。また、最近話題のNPUの搭載有無については末尾の☆で区別することにします。

ということでここからの記載は、
型番+構成+Passmarkのスコア+☆有無 このようにします。
例として自分の手持ちi7 6500uだsと

Intel Core-i7 6500u 2コア4スレ 3000台
と記載することにします。

・Typical TDP 15W(中位モバイルノート)

Intel Core i3-1215U 6コア8スレ 10000台
Intel Core i5-1235U 10コア12スレ 13000台
Intel Core i7-1255U 10コア12スレ 13000台

Intel Core i5-1305U 5コア6スレ 8000台
Intel Core i5-1334U 10コア12スレ 14000台
Intel Core i5-1335U 10コア12スレ 14000台
Intel Core i7-1355U 10コア12スレ 14000台

AMD Ryzen 3 7320U 4コア8スレ 8000台
AMD Ryzen 5 7520U 4コア8スレ 9000台

AMD Ryzen 3 7330U 4コア8スレ 11000台
AMD Ryzen 5 7530U 6コア12スレ 16000台
AMD Ryzen 7 7730U 8コア16スレ 18000台

Intel Core 5 120U 10コア12スレ 17000台
Intel Core 7 150U 10コア12スレ 15000台

Intel Core Ultra 5 125U 12コア14スレ 17000台☆
Intel Core Ultra 7 155U 12コア14スレ 16000台☆


・Typical TDP: 28 W(上位モバイルノート)

AMD Ryzen 5 7535U 6コア12スレ 16000台
AMD Ryzen 7 7735U 8コア16スレ 21000台

AMD Ryzen 5 7640U  6コア12スレ 21000台☆

AMD Ryzen 5 8540U 6コア12スレ 18000台
AMD Ryzen 5 8640U 6コア12スレ 20000台☆
AMD Ryzen 5 8640HS 6コア12スレ 19000台☆
AMD Ryzen 7 8840U 8コア16スレ 23000台☆

Intel Core i5-1340P 12コア16スレ 18000台
Intel Core i7-1360P 12コア16スレ 19000台
Intel Core i5-13500H 12コア16スレ 22000台
Intel Core i7-13620H 10コア16スレ 25000台
Intel Core Ultra 5 125H 14コア18スレ 22000台☆
Intel Core Ultra 7 155H 16コア22スレ 25000台☆

・更にTDPが高いプロセッサー(ほぼゲーミング)

概ね2023年モデル
Intel Core i7-13650HX 14コア20スレ 31000台(Typical TDP: 55 W)
Intel Core i9-13900HX 24コア32スレ 44000台(Typical TDP: 55 W)


AMD Ryzen 7 7435HS 8コア16スレ 24000台(Typical TDP: 45 W)
AMD Ryzen 7 7735HS 8コア16スレ 24000台(Typical TDP: 54 W)

AMD Ryzen 5 7640HS 6コア12スレ 22000台(Typical TDP: 54 W)☆
AMD Ryzen 7 7840HS 8コア16スレ 28000台(Typical TDP: 54 W)☆
AMD Ryzen 9 7845HX 12コア24スレ 45000台(Typical TDP: 45 W)
AMD Ryzen 9 7940HS 8コア16スレ 30000台(Typical TDP: 54 W)☆
AMD Ryzen 9 7945HX 16コア32スレ 54000台(Typical TDP: 55 W)
AMD Ryzen 9 7945HX3D 16コア32スレ 58000台(Typical TDP: 55 W)

2024~モデル ※AMDの16コア~なつよつよノート向けCPUはまだ製品が出ていない
Intel Core Ultra 9 185H 16コア22スレ 29000台(Typical TDP: 45 W)☆
Intel Core i9-14900HX 24コア32スレ 46000台(Typical TDP: 55 W)

AMD Ryzen 5 8645HS 6コア12スレ 23000台(Typical TDP: 45 W)☆
AMD Ryzen 7 8845HS 8コア16スレ 28000台(Typical TDP: 45 W)☆
AMD Ryzen 9 8945HS 8コア16スレ 29000台(Typical TDP: 45 W)☆




技術の進歩とは恐ろしいもので
現状のハイエンドノートPCに搭載されるCPUはほぼすべてが現在所持しているi7-6500uの倍以上のスコアであり、なんなら私の自作PC ある Intel Core i9-9900K搭載機よりもPassmarkのスコアが上回っているものもあります。


・AI PC


2024年度におけるトレンドはやはり AI を採用した PC の登場だと思います
AMD Ryzen™ 7040 シリーズおよびAMD Ryzen™ 8040シリーズ
概ねZen4世代のアーキテクチャ以降ではNPUが搭載されている、いわゆるAI PCと呼ばれています
Windows における AI PC としては クアルコムの Snapdragon X シリーズ を搭載したものが先行して話題となっていました

しかしこのarm系のプロセッサーを搭載したwindows 機では従来のソフトウェアが エミュレーション上の動作になってしまうため非常に動作が重くなってしまいます

Qualcomm製SoCの性能を疑うわけではありませんが、どうしてもx86向けソフトウェアを動かすにあたってエミュレーションという余計なワンクッションが入ることによって実行速度は大幅に落ちてしまうのは事実、僕個人としては特にAdobe製品の最適化が進むまでは選択肢に入りません

・RyzenとCoreUltraシリーズどちらがいいのか


全体を通して考える時、上位ノートのIntel Core Ultraシリーズが優位…に見えるけれど
例えば一番Passmarkスコアが良かったもの同士を比べると…

AMD Ryzen 7 8840U 8コア16スレ 23000台☆
Intel Core Ultra 7 155H 16コア22スレ 25000台

となっており、値段を無視すればCore Ultraシリーズの方が良さそうですね

しかしTypical(典型的な)TDPだけでなく実際に動作するTDPの範囲まで視野を広げると違った見方ができます

AMD Ryzen 7 8840Uで15W~30W
Intel Core Ultra 7 155Hだと20W~115Wとなっているんです

これはIntelのTDPがLP Eコアが超省電力仕様で典型的な(Typical)TDPを押し下げているためです
Passmarkのような最大駆動時のスコアを考えると、155Hは115Wも使っていることになるので負荷が強めな状態で長時間駆動させることを想定するならRyzenの方が有利に見えます

RyzenのZen4シリーズは4nmプロセスで製造されているのに対して、155Hは7nmプロセス製造なので技術の差が現れているようにも思いますし
一方でプロセス・ルールで劣るにもかかわらずLP Eコアの技術によって大幅な省電力を成し遂げているIntelの技術が凄いともいえます。

ここは比較的軽めの動作を多めにするのであればIntel(Core Ultra)、重めで状態で使い続けるならAMD(Ryzen)という風に使い分けができるでしょう

ただし、私のように比較的長期にわたって使用するユーザーは注意が必要です
今はLP Eコアによって負担の軽い作業を超省電力でこなすことが可能ですが、将来的に今よりもスペックが求められるようになった時、負荷が高い状態で動かすことが常態化することが見込まれます
そうなってくるとTop TDP付近…すなわちCPUだけで100W以上の電力を消費する時間の割合はどんどん高くなり、バッテリーの持ちが非常に悪くなってしまうことは容易に想像されます
個人的にはプロセスルールの微細化を伴わず、LP Eコアによる省電力化は今の動作環境に最適化してなんとか見栄えが整っているだけ。長く使うならRyzenが好ましいですね

・Appleは?

Apple M3 8 Core 8コア8スレ 19000台(Typical TDP: 20 W)
Apple M3 Pro 12 Core 12コア21スレ 26000台(Typical TDP: 27 W)
Apple M3 Max 16 Core 16コア16スレ 40000台(Typical TDP: 78 W)

シングルスレッドの強さと、比較的小さな筐体に押し込めるというところがApple Mシリーズの強さだけど、意外と電力効率がめっちゃ凄いとか、めっちゃ性能的に素晴らしいってこともないという事実に驚きました

最近13,14世代でやらかしたこともありIntelクソとか思ってたが意外と(電力のゴリ押しで)頑張ってるやんIntel。そしてAMDはコストも考えると非常にようやっとる。AIも頑張れ。


✅️PC関連の常套句『今は時期が悪い』


Ryzen AI 9 365を搭載したPCも発表されているし
Lunar LakeはTSMC製になるとかいう話もある

両方ともに期待が大きいのだけど…
こんなこと言い出すとキリがないんですよねー

だからね、ほしい機種はあるけどもしかして時期が悪いかも?って思ったら
ちょっとだけ型落ちをしっかり安く買っておくことが大事だとおもってます

本当に時期が悪かったなら、お財布のダメージを小さくすることに成功した上で型落ち分更新スパンを早めればいい
実は別に時期が悪くなかったなら、ちょっと型落ち程度でも当分戦える

この2正面作戦の理論武装で散在するのだ


あと2回くらいに分けて、CPU以外の部分と具体的に見繕った機種についてまとめられたらいいなー

それでは




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